情熱的に愛して
「そんな事、あるか!」

もしかして、門馬って……

私は、門馬を指さした。

「……潔癖症?」

「潔癖症じゃない。これが当たり前だ。」

「そう言うのを、潔癖症って言うんでしょ。」


私はハッとした。

確か潔癖症の人って、人と触れ合うのもダメって言うよね。


「ねえ、門馬。私と、握手できる。」

「はあ?」

カビ取り剤を持ちながら、門馬は、渋い顔をしている。

「やだ。もしかして、門馬って、人と肌を合わせられないタイプ?」

クールなイケメンの門馬が、実は人と触れ合えない、寂しい男でしたなんて、笑い者もいいところだわ。

「なんだよ、それ。」

「ほら、潔癖症の人って、そう言うじゃない?」
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