情熱的に愛して
「いいわよ。いいから、早く冷蔵庫閉めて。」

冷蔵庫の閉まる音がして、ビール缶がプシュッと開く。


「なんか、今日の市川。変。」

「変?」

洗い物が終わった私は、さっさと手を拭いて、リビングに戻った。

「俺と若林が話していた時、急に不機嫌になるし。」

ドキッとした。

嫉妬していたの、バレていたんだ。

「そんなに、俺と若林が仲良くしてる事、嫌かよ。」

「えっ……」

門馬と顔を見合わせる。


ビール缶の上から覗く、あのクールな目元が、私をクラクラさせる。

「でも、俺に嫉妬したって、仕方ないぜ?」

「はい?」

私はポカーンと、口を開けた。

「どうせ俺は、合コンの招き猫ぐらいにしか思ってないよ、若林は。」
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