(好きです)
メモ
カタカタ、カタカタ。
よし。OK。
勢いよくエンターキーを押す。
あとは、プリントアウトして課長に確認してもらうだけ。
『おつかれさまです。お先に失礼します。』
最後にそう声をかけられてどれくらいたっただろうか。
ちらりと時計をみると、まだ18時半をすぎたところだった。
基本的に残業の少ないうちの課は、残っているのは私と中本課長と同期の小野くんだけ。
夕方頃、予定外の仕事が入り残業することになってしまった。
課長のところへ、できたばかりの書類を持っていく。
「課長。確認お願いします。」
「わかった。悪いな。急に頼んで。助かったよ。」
「いえ。大丈夫です。ちょっと確認してもらう間休憩してきてもいいですか?」
「書類、明日の朝イチでできてたら大丈夫だから帰っていいよ。」
「いえ。間に合わないといけないので仕上げて帰ります。」
「わかった。昼もちゃんと休んでないだろ。確認しとくから休憩しておいで。」
「ありがとうございます。」
仕事に厳しく、無駄な残業を嫌う課長が残業中に"休憩"なんて……
普段の彼なら言わないであろうその言葉に笑みがこぼれる。
私のことを見てくれてる。認めてくれてる。
ただ、それだけがとてもうれしい。
彼は私の憧れだから。
よし。OK。
勢いよくエンターキーを押す。
あとは、プリントアウトして課長に確認してもらうだけ。
『おつかれさまです。お先に失礼します。』
最後にそう声をかけられてどれくらいたっただろうか。
ちらりと時計をみると、まだ18時半をすぎたところだった。
基本的に残業の少ないうちの課は、残っているのは私と中本課長と同期の小野くんだけ。
夕方頃、予定外の仕事が入り残業することになってしまった。
課長のところへ、できたばかりの書類を持っていく。
「課長。確認お願いします。」
「わかった。悪いな。急に頼んで。助かったよ。」
「いえ。大丈夫です。ちょっと確認してもらう間休憩してきてもいいですか?」
「書類、明日の朝イチでできてたら大丈夫だから帰っていいよ。」
「いえ。間に合わないといけないので仕上げて帰ります。」
「わかった。昼もちゃんと休んでないだろ。確認しとくから休憩しておいで。」
「ありがとうございます。」
仕事に厳しく、無駄な残業を嫌う課長が残業中に"休憩"なんて……
普段の彼なら言わないであろうその言葉に笑みがこぼれる。
私のことを見てくれてる。認めてくれてる。
ただ、それだけがとてもうれしい。
彼は私の憧れだから。