あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「全然家のこと教えてくれないから、行っちゃだめなのかなーって思ってたの。」

「いや、いいんですけど、俺んちうるさいっすよ?」

「全然大丈夫!蓮の妹さんにも会ってみたいしねー。」


嬉しそうにしながら助手席に座るひなさんを見て

俺は少しだけ芳樹に感謝した。


「じゃあ行きますか。」


俺はにこにこしているひなさんを隣にのせて

来た道を戻った。


《蓮side end》
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