あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「じゃあ、芽依ちゃんは?」

「えっ…?」

「気になってる人とか、いないの?」


"そんな人いないですよ"ってすぐに答えればよかったのに

ほんの一瞬変な間ができてしまったような気がして

私は口をつぐんだ。

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