あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「ほらー、先輩、芽依ちゃんまた困ってますよ。」
お茶をもったまま、芳樹くんはさりげなく私を後ろにかばって
小声で私に、大丈夫?ときいた。
「あ、ありがと…。」
「芽依ちゃんが困った顔してたから、どーしたかと思って。」
「ちょっと話してた、だけ。」
この時の私はまだ気づいていなかった。
"好きな人"その言葉で
自分が誰のことを思い浮かべていたのかを。
お茶をもったまま、芳樹くんはさりげなく私を後ろにかばって
小声で私に、大丈夫?ときいた。
「あ、ありがと…。」
「芽依ちゃんが困った顔してたから、どーしたかと思って。」
「ちょっと話してた、だけ。」
この時の私はまだ気づいていなかった。
"好きな人"その言葉で
自分が誰のことを思い浮かべていたのかを。