あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「初詣の時の怜、私といる時と顔が違ったもの。」

「……?」

「ちゃんと"彼氏"の顔してた。」


裏でつきあってる、なんて言っても

私との関係は結局"友達"でしょ?と私が言うと

怜は私から目をそらした。


「私は、ちゃんと怜のこと好きだったよ。千夏ちゃんよりも前から。」

「……うん、知ってた。」

「うん、知ってる。だから、あの時怜のところに行ったんだもん。」

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