あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「……ちゃんと、話してくれてありがと。」

「私こそ、ごめん。友達としてずっと最低なことしてて。」

「そ、それは、私だって芽依の気持ち知っておきながら怜とつきあってたんだから、お互い様でしょ。」


"お互い様"

千夏ちゃんのその言葉をきいて、緊張の糸が切れたのか涙をこらえ切れなかった。

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