あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「そっか…。」


芳樹が言うと

百合ちゃんが、今度は私にちょっといい?と声をかけた。


「お、おい、百合。」

「よしくんは先病室入ってて。私百合、芽依ちゃんとちょっと話あるんだから。」


百合ちゃんは強引に私の手を引いて

芳樹の姿が見えないところに私を引きこんだ。

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