あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「芽依ちゃんさ、明日何してる?」

「明日?別に特に予定はないけど…。」

「じゃあさ、明日朝から俺に付き合ってほしーんだけど。」

「それは全然いいけど…。どこ行くの?」

「秘密ー。じゃあ明日、寝坊しないよーに。」


芳樹くんはそれだけ言って

部屋に戻っていった。


「秘密ーって、なにそれ笑」


いきなり誘ってきたことには驚いたけど

さっきまでの暗い気持ちが少しまぎれた気がした。
< 63 / 594 >

この作品をシェア

pagetop