珈琲の中で


メニューを受け取りながら僕は彼女に尋ねる。


「今日はお店を閉めたほうがいいんじゃない?僕は今君を抱きしめたい衝動に負けそうだ。」



彼女は僕を見つめる。




「あら大変ね、私自分の気分でお店をしめるなんて事ないけど。あなたの一大事だから今日はお店をしめることにするわ。」




彼女はそっぽを向きながらこう答えた。




ゆっくりドアに近づく。




彼女は看板をひっくり返し、店を閉めた。












< 41 / 91 >

この作品をシェア

pagetop