珈琲の中で
みんなの絵を見ていく。
伊月はなにを描いたのかと思えば自分の筆を持った手と座った場所から見えた風景を絵にしていた。
こいつの風景画はピカイチだと思う。
なんとも言えない色使いで表現されていた。
ふと僕の絵の方を見ると、人だかりができていた。
みんな僕の絵の前で足を止める。
僕は嬉しかった。
資料をやたら欲しがる女の子の目の前にきた。
、、絵が描れていたのは、、絵を描いている僕だった。
さっき目が合ったのはそのせいか。
何というか静かな色合いで表現されている。
言わせてもらうが、僕はそんなクールなやつではない。
みんなから見た僕はこうなのかもしれないな。
みんなの作品を見終わった頃、伊月がこちらに来るのがわかった。