甘やかして、私だけ
*Ⅷ*
:*:*~~
手を繋いで、私たちが住むワンルームの家へ帰る
「そうだ、教えとかなきゃ!」
「ん?」
はっと思い出したように言う将くんを見る
「千代子さんのこと!」
「げっ…」
いま…?いや、今聞かないでどうするあかね!!
「千代子さんがなに?」
私は次の言葉を待つ
「千代子さんって、俺の叔母さんだから!」
・・・え?
「えぇぇぇ!!」
「しーっ‼夜だよ今」
急に大きな声を出してしまった私を緩く叱る
っでででも!!
あんなに、セクシーであんなに綺麗な人がっ
「叔母!?」
「そう。俺の父さんのだいぶ歳が離れた妹で…」
な、なるほど。
あのお店もお父さんの姉妹店的なやつって言ってたし
働いていてもおかしくないし
それに、将って呼んでも、一緒にいてもなんらおかしくないじゃん!!!
「私バカだっ…‼」
さっき、将くんに言われたとおりじゃん
それに!!
私あの時…
千代子さんが出ていくとき…下の名前しか見えなくて・・・。
「千代子さんの苗字って…?」
「え?…三村だけど?」
当たり前でしょみたに言った将くんに私は確信した
えぇ・・・完全に私の勘違いですね。
「本当に、すみませんでした。」
頭を下げて謝る
だって!恥ずかしんだもん!!
勘違いで突っ走って、将くんに当たったり、迫ったり…
あぁぁ!考えただけでも恥ずかしい!!
すると、
「んふふ♪全然、気にしてないよ?」
なんだか楽しそうにそう言ってくれる将くん
ありがとうございます!そう言ってもらえると救われ…るんだけど…
なんか、笑い方とか気持ち悪くない?
「な、なに?」
「んー?だって、妬いちゃうくらい俺のこと好きだったわけでしょ?」
・・・!! それはっ・・・
「ち、違っ。くないけど…」
全然目が合わせらんない!!