甘やかして、私だけ



「…うわっ!急になんだよ…」


そんなの、一つに決まってるじゃん


「仲直りがしたいの!」



勝手に私が怒ってむくれてただけだけど


でも、やっぱり私の大切な家族で


たった一人のお兄ちゃんだから・・・



「おまえなぁ…」


振り向かない背中に不安になって、しがみつく腕に力が入る




「そんなことされたら帰りづらいだろ~?も~!」

「うぅ…ぐるじぃ」



逆に抱きしめられた…けど、力加減がおかしい




「お兄ちゃんもあかねのこと大好きだから!」

「えへへ。ほんとにぃ?」

「本当に!」



なんかうれしいな

私のこと大好きだって…うふふっ



お花が見えそうなお兄ちゃんとの会話の中





「え・・・。俺のあかねちゃんの大好きがっ…」

「将クン。君にいいことを教えてあげよう。」


なに?余計な事言わないでよ…?


お兄ちゃんは私を片手に将くんに言う



「あかねはツンデレなんだよ!」

「へ?」

「は?」



それって、どや顔でいうこと・・・?




「はっはっはー♪それじゃあ、また来るよ!」




あっ・・・


帰っちゃった。



うん、まぁ、昔からこんな人だし・・・



「あはははー」





夏っぽい夜空の下帰っていった・・・







「あかねちゃん俺にも抱き着いてー…」

「さーて、お風呂入って寝るかー」




















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