甘やかして、私だけ



ばさっと布団をめくり将くんの布団に侵入する



「ぎゃーー!やめてぇ!」

「女子かっ!」



騒ぐ将くんに後ろから抱き着く



「あー落ち着く、うふふ」

「本当にマジで。頼む。やめてくれぇ。」


え、そんなに嫌なの?ひどくない?


せっかく気持ちが通じ合ったばかりだよ?


・・・だから!


「離しませーん」


こういうのって好き同士の特権でしょ?


だからいいじゃん



「今日ね、二年前の将くんを思い出したんだー」


今も部屋に貼られている写真

そこには、いまの将くんの見た目から想像もできない姿で


「懐かしいよね…」


まさか一緒に住むようになって、自分から将くんの布団に入る日が来るなんて想像もしてなかったから


「ねーこっち向かないの?」


こっち向いて話そうよ、そしていつもみたいに明るく笑ってよ





早く向いてくれないと・・・先に寝ちゃう・・よ?




「…あかねちゃん!…って、」


「スースー…」


「嘘でしょ、寝てる…」





昔から布団に入ったらすぐ寝ちゃうんだよね・・・















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