甘やかして、私だけ




手を出すってなに、いやわかるけど。もっと違う言葉なかったのかな?




え?えぇ?


しかも、そんな理由で私ちょっと距離置かれてたわけ?




このーーー!!



「っ痛いィィ~~‼」


「嘘だ。そんな大げさに痛がんないでよ~」




あははーといって、さっきのお返しと言わんばかりに将くんの頬を伸ばしてやる




「あ…」



ふと、横を見ると、テーブルの端にこのお店の宣伝カードが視界に入った




「懐かしい!」



ぱっと将くんから手を離しカードを手に取る



最近見ないなと思ったら、リニューアルしてキャラクターのパンダに愛嬌が増してる!!




「ん?あ、そのカード!」

「あ、そっか。将くんのナンパカードだもんねコレ」



将くんがカードに気づきすかさず言う


だって、二年前チャラさ全開で連絡先書いてあったし



「違うって!ちゃんと説明したじゃん!」


私に渡そうとしたってやつ?


「ふっ。どうだか…」


「えーなんで信じてくんないの!?」




私の冗談で騒ぐ将くんに



そうだ!何か書いてあげよう


二年前ここで私にしてくれたように・・・



そう思い、私は鞄からペンを出す










< 116 / 169 >

この作品をシェア

pagetop