甘やかして、私だけ
「あかねちゃん!?」
後ろから、聞き覚えのある声がした
声の主はとっても驚いているようで…
「なんでここにいるの!?ねぇ!ねぇねぇ」
私の肩を掴んで問い詰められるけど
私は、その顔を見て一気に安心する
「ふふっ、驚いた?」
「そりゃ驚くよ!あかねちゃん今日休みでしょ?」
「うん。でも、将くんに会いに来たの!」
「きゅん。」
え、今キュンっていった?
将くんの謎の発言を不思議に思っていると
「でも、あかねちゃん今帰るって言ってたわよ?」
「いや…それは…!」
帰るとはいっていません!
「それに、そんな地味な子のどこがいいの?」
うぅ・・・また千代子さんの毒が
これは、もはやとどめを刺されるかも…
不安に思っていると
ぐっと腰を引き寄せられ
「千代子さんでも、あかねちゃんのこといじめたら許さないよ?」
いつもの優しい声色じゃない将くん
もしかして、かばってくれた…?
「別にいじめてなんかないわよ!」
千代子さんもそれには少し驚いたようで
「とにかく、早く二人になりたいから、じゃあね!」
「えっ!」
自然に繋がれた手を少し強引に引かれる
「あ。そうだ。千代子さんと違って、あかねちゃんはすっぴんもかわいいんだよ!!」
将くんは思い出したようそう言って、私の手を引いてゆく