甘やかして、私だけ



将くんの熱っぽい瞳に息をのむ



「っ…!」



心臓がドキドキうるさくて、うまく声が出せない…



「ねぇ、早く教えて?」


答えを急かすように唇をなぞられる



逃げ場なんてない、私は将くんの目を見て覚悟を決める




「…私も、将くんのことが…好き。…」




もう!どうにでもなっちゃえ!

恥ずかしくってぎゅっと目を瞑る



「よくできました…」


そう言った吐息がくすぐったい


吐息が0センチ、唇が重なった



チュと触れるだけのキスの後、



「んっ……んん…」



すぐにまた重なったキスは少し深くなっていて


息がくるしい…頭が真っ白になりそう・・・




「…っはぁ……」


将くんに支えられ呼吸を整えていると



「…もう一回」



熱っぽい視線を一瞬絡ませ


すぐに頭の後ろに回った手に引き寄せられる



だけど………



「だめっ…」


少し将くんの胸を押し返す



ここ外だし、もぅ私の心臓がもたない・・・。



「誰も見てないよ?」


「でも…」


優しい声色はいつもと変わらないのに…



「…こんなんじゃ全然足んないから」



私を抱き締める腕や、求める視線は逞しい男そのもので…



ほら、目瞑ってと言われたら大人しく聞き入れてしまう





大きな木が私たちを包み込むように優しく揺れる・・・








好きな人とのキスって恥ずかしいけど、こんなに幸せな気持ちになれるんだ



恋の教科書に感謝だね・・・
















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