甘やかして、私だけ
「私が奢るよ!!!」
「へっ?」
バッと八城君が持っているスプーンを奪う
何を言っているんだ新人め!
「後輩に奢らす先輩なんていないでしょ!!」
「あ、いや…そこはやっぱり男が払うべきじゃないですか?」
「いいや!先輩後輩の話だから!!」
「あっ…はい。」
うん。よろしい…。
*:~
「うーん!おいしい♪」
「それは、よかった!」
八城君おすすめのランチセットがとてもおいしい!!
そういえば、私の知っている元チャラさんもおいしいご飯屋さんに詳しいんだよな…
新しいチャラ男の活用方法を知ったのだった…。
偶然だろうけどね・・・。
すると、
「ところで、僕の下の名前覚えてます?」
「ん?」
八城君は少し拗ねたような表情で、
「覚えてないからさっきはぐらかしたんじゃないんですか?」
そう言った・・・けど、
はぐらかすってなに?!なんか人聞きが悪い!!
えー、八城君の下の名前でしょ?…
「八城……」
初めて会った時の自己紹介を思い出す・・・
あ!!
「…修くん!」
「っ…はい。」
え?なにその反応
驚いたような、そして、少し慌てているよな・・・
あ!!
「もしかして、間違ってる?!」
なんと失礼なことをしてしまった??
「いや!合ってます!!合ってるけど…」
「けど?」
言葉を詰まらせている八城君が、ふと窓の外に視線を向けた、
すると、知ってる人を見つけたのか、誰かを見ている
「…あ、あのひと…。」
「ん?」
私もつられて同じ方を見る・・・
そこには、
「え・・・__」