甘やかして、私だけ

**…~



「なんか、あかねちゃんにずっと触ってたらムラムラしてくる…」


「蹴るよ。」


「いや。もう蹴ってる…。」



ったく、真剣にやってくれよ…

お客さんダゾ!!(


将くんの発言なんか、気にならないほどマッサージは気持ちいい…



そんな極楽の中、


「何読んでんのー?」

「んー?」


私は、読んでる雑誌をめくる…



「これから紅葉が綺麗でしょー。どっか行きたいなーって!」



”秋の行楽特集‼”と書かれた女性雑誌の表紙を見せる



「ふーん…。」

「シルバーウィークはすぐそこだよ!ウフフ…」

「・・・。」


連休好きなのは私だけじゃないはず・・・!!


なんだけど…


急に‼



「…いでっ‼」


なに!?急に!!


「肩こりに効くツボで~す。」


嘘だ!!


将くんが背中の一点を押したとたん激痛が走る


「‼…ッ…痛ぁ~い…」

「我慢、我慢!」


なんとも、声が出ない痛みに耐える…


動けないし・・・!!



「将くん!ギブ!無理無理!」


こんな痛いなんて聞いてない!!

マッサージのプロはツボのプロでもあるのを忘れてた…ツボリストめッ!



「うん、もう終わったよ、起き上がってみて。」

「え?…うん。」


ふっと掛かってた力が抜け、将くんが退ける


言われた通りにゆっくり起き上がると


「…おおっ!」


石みたいに硬く重くなっていた肩が軽い!!

血流が良くなたのか体がポカポカする!!


すごい!感激!


すぐ、お礼を言おうと将くんの方を振り向く


「将くん凄いね!ありがとう!って…うわっ‼…」










< 166 / 169 >

この作品をシェア

pagetop