甘やかして、私だけ
*:*:*~~


ーーー「本当にありがとね?…」

ーーー「いいえ、とんでもない!」

ーーー「・・・。」

ーーー「・・・。」







__私は今、困っている。


なぜかというと…





私の荷物を家まで持ってくれた三村くん、


お礼も言ったし帰りを見送ろうとするも…


なぜか、

キラキラと目を輝かせてこちらを見つめてくるのだ・・・







「……。よかったら入って休憩していく??」


負けた。。。


沈黙のアピールに負けた私は家の鍵をバックから取り出す



「ええ!申し訳ないって!気なんて使わなくていいのにぃ!」



なんてわざとらしく言っている三村くん




だったらなんですぐ帰んなかったのよ……‼


内心怒りながらドアを開ける


まぁ、でも、仕方ないっちゃ仕方ない


なんでも、三村くんはあの時ちょうど長い電車移動の末に私と会ったみたいで、そんな疲れているところに荷物をここまで持たせたわけだし…


お茶の一杯ぐらいだしてあげようかな・・・






「おじゃましまーす‼」


「どうぞ。相変わらず狭いけど…」



あれ、そういえば
前にも家に上げたことあったっけ…




__段々と思い出してきた…2年前のこと…




「すー…はぁー…‼うん!いい匂い!久しぶりのあかねちゃんの香り!!」

「……何言ってんの、変態。」


※この変態をどうにかしてください。





「変わんないね、あかねちゃんの部屋…」

ポツリつぶやく三村くん


確かに、二年経っても大胆な模様替えもしてないしね…








__一回しか入ったことないのに覚えてるんだ・・・










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