甘やかして、私だけ



「あれ?あかねちゃんコーヒー飲むっけ?」

「ん?あ、これ」



三村くんが指さしたのは、私が持っている缶コーヒー



「これはね・・・」



「白村~!!」



三村くんに説明しようと口を開いたとき


久しぶりに聞く声が耳に入った__



その声に振り向くと



「トウマ!久しぶり!」

「おぅ!久しぶり!元気だったか?」





爽快に走ってきた男性…

きちんとスーツを着こなし、クシャと笑う笑顔がよく似合う男こそ、

営業部で成績優秀!そんな尊敬する同期の一人である





「ねぇ、先輩から書類預かって無い?これから営業で使うんだよね…」


「あ!ちょうど、届けにきたとこだった!」



突然の三村くんの登場で遅くなってしまった



申し訳なく、持っていた書類を渡す


「遅くなってごめん。それとこれ…」



良かったら飲んで?そういって、トウマに缶コーヒーを渡した・・・



「おっ、サンキュー」



笑顔で受け取ったトウマに笑顔を返すと




「…あかねちゃん!俺、帰るね…」


「あ!うん!お仕事頑張ってね。。。」



振り向くことなく帰ってゆく三村くん、もちろん返事もない・・・



どうしたんだろう、急にそっけない・・・。





「あら。俺のせいで怒らせちゃった?」


なんか面白がってるトウマ



「え!トウマなんかしたの?」




・・・。



「はぁ~。彼氏さんかわいそっ・・・。」



なにそのため息…


「じゃ、またな」



って手降るけど、





「彼氏じゃないしっ!!\\\」





なんなの!みんなして!!







< 51 / 169 >

この作品をシェア

pagetop