冷徹上司と同居中
無防備なアイツ-結城side-
「櫻井さぁん♡これ食べていいですよ?」

「櫻井さんっ!休日は何してるんですかぁ?」

「櫻井さんはぁ、彼女いたりしますかぁ?」

昔から俺には女が寄ってくる。

女はめんどくさい。

だから冷たく突き放すような事を常に言っている。

しかし、なぜか女たちは折れない。

いつもどおり適当な返事をしていた。

今日は横長のテーブルにずらっと社員が並ぶ式の飲み会だ。

俺の席は雨宮とそこまで近くない席だった。

あいつは警戒心が足りなさすぎる。

俺が何をしても、またヘラッと寄ってくる。

女はめんどくさいし、俺には必要ない物だと思っていたが、何故かあいつはいつものように突き放せない。

むしろ、近くにいたいと思う。

初めての感覚に毎日戸惑ってばかりだ。

飲み会が始まってから2時間ほどたった頃、雨宮を見てみた。
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