私の失恋の行き着く先は…No.4
「な、な、なんで?蓉子さん、晩御飯…、えっ!?」
狼狽える私の肩を蓉子さんはポンポンと叩いた。
「梢、ちょっと落ち着きなさいよ。梢でも慌てることなんてあるのね~」
美人がゲラゲラと笑っている。
ひとしきり笑って「梢、座って?」と、気味悪くニヤリとした。
なぜか背中に冷や汗が流れる気がした。
「改めまして。こちら、経営戦略部の課長、鈴森柊さん。それから、こちら、北原梢さん」
蓉子さんはなぜか紹介を始めた。
どんな茶番なんだ、これは。
蓉子さんを睨んで見ると、舌をベッと出している。
「それじゃあ、後はお二人でごゆっくり~」
私を置いて、そそくさと個室を出ていった。