私の失恋の行き着く先は…No.4
「可愛いよ」
「は!?か、かわ!?」
一気に顔に熱が帯びる。
完璧なメイクをしていても、きっと顔は赤くなっている。
「そう。可愛い」
鈴森課長はまた肩を震わせて笑っている。
「課長、からかわないでください。それより、私、今日は蓉子さんと晩御飯の予定なんですけど」
「あぁ、聞いてないのか…」
課長は小さく呟いて、うんうんと納得している。
「課長?」
「北原さん、これは見合いだよ」
「へ!?み、見合い!?」
見合い、見合い、見合い…見合いー!?
頭の中は真っ白。
血の気は引いて顔面蒼白。
「そう。見合い」
課長は真剣な表情で、熱い視線で私を見つめている。