私の失恋の行き着く先は…No.4
「社食の新メニューは食べた?」
まだむせている私は首を横に振った。
「じゃあ、来週一緒に食べよう」
口の中のものをゴクンと飲み込んで、お水を流し込んだ。
「社食を一緒に!?」
そんなことしたら、どんな目で見られるか。
噂にもなるかもしれない。
鈴森課長はエリート中のエリート。
女性社員の人気を集め、とにかくモテる。
そんな人と二人で社食なんてことしたら、いくら私が部下だからと言っても絶対色眼鏡で見られる。
「もう、決めた」
私の戸惑いなんて我関せず状態で、課長は平然と言いきった。
「あの、課長。そんなことしたら…」
「俺は随分待った。いい牽制になるし」
待ったとか、牽制とか、一体なんの話をしているのだろうか。