私の失恋の行き着く先は…No.4
でも、ふと我に返る。
「課長には『忘れられない人』がいるんですよね?」
1週間前に偶然聞いてしまった話。
私の失恋が確定してしまった出来事。
「もしかして、あの時、聞いてた?」
「偶然聞いてしまって…。すみません。でも、忘れられないってことは、ずっと想い続けてる大切な人なんですよね?」
「まぁ、そうだな」
課長、否定しないんだ…。
「そんな人がいるのに、どうして…。もしかして、私ってその人の身代わりですか?それで、見合いしようって…」
私は課長のことを本気で好きなのに。
徐々に胸が苦しくなってきた。
課長に泣き顔なんて絶対見られたくないのに、もう我慢の限界だった。
涙が一滴頬に流れ落ちる。