私の失恋の行き着く先は…No.4
「それを知って、まぁ、気持ちは冷めて速攻で別れた」
それは、そうなるだろう。
私は何度も頷いた。
課長の気持ちを想像したら、胸がチクチク痛んだ。
きっと、たくさん傷ついたに違いない。
無意識のうちに、課長のスーツの袖をギュッと握りしめていた。
「ある意味、忘れられない人だろ?」
「えっ!?」
忘れられない人って、そういうこと?
驚いて目を見開く私を見て、課長は笑っている。
「衝撃的すぎて忘れられない人ってこと。決して想い続けてる大切な人ってわけじゃない。わかってくれた?」
「はい」
「良かった。まぁ、そんなことがあって、しばらく恋愛とかそういうのはいらないかなって感じだったわけだけど」
課長はそう言うと、私の頬を両手で包んだ。
「あ、あの、課長?」