私の失恋の行き着く先は…No.4
「困ったな。斎藤部長、なんとかならないかな?」
田中部長は斎藤部長に手を合わせて懇願している。
「いや、私に言われましても」
斎藤部長は困惑した表情で鈴森課長をチラッと見た。
すると、大きく溜め息をついて、力強く宣言した。
それは、もう、フロア中に響き渡る声で。
「北原は俺のモノですからダメです」
一瞬フロアが静まり返り、「えーっ!?」という叫び声があちこちから聞こえる。
肩をツンツンと叩かれて後ろを振り返ると、仙道くんがニヤニヤしていた。
「ほらね。言わんこっちゃない。まぁ、でもこれで課長の心配事は少しは軽くなるかな」
いやいや、意味がわからない。