エリート上司の甘く危険な独占欲
車がゆっくりと動き出し、華奈は座席に背を預けて、ほうっと息を吐く。駐車場から地上に出て、公道の流れに乗ったところで、口を開いた。
「あの、梓ちゃん……村上さんのことですけど」
「ああ、華奈に説得されたって言ってたよ。ありがとう」
「梓ちゃんをどうするんですか?」
「どうもしない」
たぶんそういう返事が来るだろうと予測はしていたものの、彼の口からそれを聞けて華奈はホッとした。
「好きすぎて余裕がなくなっちゃったんだと思います。正気に戻ってから、すごく後悔してましたから」
「そうみたいだね。華菜のおかげで大ごとにならなかったし、今まで通り仕事をがんばってくれたら、それでいいって返事をした」
「よかったです」
颯真が怒りのこもった声になって言う。
「それにしても、なんだったんだ、あの男」
「彼が……前にお話しした大学時代の初彼です」
「あいつがか」
「彼がまさかあんなことをするなんて思わなくて……。助けてくれてありがとうございました」
「惚れてる女を助けるのは当たり前だ」
「あの、梓ちゃん……村上さんのことですけど」
「ああ、華奈に説得されたって言ってたよ。ありがとう」
「梓ちゃんをどうするんですか?」
「どうもしない」
たぶんそういう返事が来るだろうと予測はしていたものの、彼の口からそれを聞けて華奈はホッとした。
「好きすぎて余裕がなくなっちゃったんだと思います。正気に戻ってから、すごく後悔してましたから」
「そうみたいだね。華菜のおかげで大ごとにならなかったし、今まで通り仕事をがんばってくれたら、それでいいって返事をした」
「よかったです」
颯真が怒りのこもった声になって言う。
「それにしても、なんだったんだ、あの男」
「彼が……前にお話しした大学時代の初彼です」
「あいつがか」
「彼がまさかあんなことをするなんて思わなくて……。助けてくれてありがとうございました」
「惚れてる女を助けるのは当たり前だ」