エリート上司の甘く危険な独占欲
第一章 向いてないそうです
待ちに待った金曜日。仕事のあと、華奈は柊一郎と待ち合わせて、おしゃれなフレンチレストランでディナーを食べた。いつものデートのときのように、そのままホテルに行くのかと思ったが、今日は柊一郎にバーに誘われた。
(誕生日だからかな?)
なにか特別なことを考えてくれているのかもしれない、と思うと、華奈の胸は高鳴る。
そのバーは、レストランやショップがたくさん入る海辺の商業施設から離れたところにあり、レンガ壁の落ち着いた外観をしていた。
店内は黒の羽目板張りで、ランプ型の照明がしゃれている。
華奈と柊一郎はカウンター席に並んで座り、それぞれドリンクを一杯ずつ飲んだ。
「すごく雰囲気のいいバーだね」
華奈はふわふわしたいい気分で柊一郎に微笑みかけた。
「そうだね」
柊一郎は言って、おもむろにグレーのスーツの胸ポケットに手を入れた。そうして取り出した黒い小箱を樫木のバーカウンターに置く。
「華奈、二十七歳の誕生日おめでとう」
(誕生日だからかな?)
なにか特別なことを考えてくれているのかもしれない、と思うと、華奈の胸は高鳴る。
そのバーは、レストランやショップがたくさん入る海辺の商業施設から離れたところにあり、レンガ壁の落ち着いた外観をしていた。
店内は黒の羽目板張りで、ランプ型の照明がしゃれている。
華奈と柊一郎はカウンター席に並んで座り、それぞれドリンクを一杯ずつ飲んだ。
「すごく雰囲気のいいバーだね」
華奈はふわふわしたいい気分で柊一郎に微笑みかけた。
「そうだね」
柊一郎は言って、おもむろにグレーのスーツの胸ポケットに手を入れた。そうして取り出した黒い小箱を樫木のバーカウンターに置く。
「華奈、二十七歳の誕生日おめでとう」