エリート上司の甘く危険な独占欲
その言葉に、華奈は内心首をひねった。
(『相原さんにあとで聞いた』ってことは……麻衣ちゃんが直接一之瀬部長に連絡を取ったってこと? 麻衣ちゃんはいったいいつ一之瀬部長に連絡を取ったんだろう)
華奈はなぜだか胸がモヤッとした。
颯真は話を続ける。
「そういう筋を通そうとする姿勢は前からあった。だから、しっかりした女性、というのがキミの全体的な印象だった」
颯真は足を止めた。商業施設へと続く大通りだが、この時間、人通りはなく、車もまばらだ。
華奈は彼の一歩前で足を止めた。
「だから、あんなふうに泣くキミの姿を見て、胸が痛くなった。どうしても放っておけなくて、そばにいてあげたい、と思った」
颯真が一歩華奈に近づいた。右手の親指で華奈の唇をゆっくりとなぞる。大きくて温かな手はそのまま頬から耳へ、そして後頭部へと、華奈の髪を梳くようにしながら移動する。それと同時に颯真の顔が近づいて……華奈の唇に彼の唇が重なった。触れては離れ、離れては触れるキスは、少しずつ華奈の体温を上げる。
(『相原さんにあとで聞いた』ってことは……麻衣ちゃんが直接一之瀬部長に連絡を取ったってこと? 麻衣ちゃんはいったいいつ一之瀬部長に連絡を取ったんだろう)
華奈はなぜだか胸がモヤッとした。
颯真は話を続ける。
「そういう筋を通そうとする姿勢は前からあった。だから、しっかりした女性、というのがキミの全体的な印象だった」
颯真は足を止めた。商業施設へと続く大通りだが、この時間、人通りはなく、車もまばらだ。
華奈は彼の一歩前で足を止めた。
「だから、あんなふうに泣くキミの姿を見て、胸が痛くなった。どうしても放っておけなくて、そばにいてあげたい、と思った」
颯真が一歩華奈に近づいた。右手の親指で華奈の唇をゆっくりとなぞる。大きくて温かな手はそのまま頬から耳へ、そして後頭部へと、華奈の髪を梳くようにしながら移動する。それと同時に颯真の顔が近づいて……華奈の唇に彼の唇が重なった。触れては離れ、離れては触れるキスは、少しずつ華奈の体温を上げる。