エリート上司の甘く危険な独占欲
「お買い上げ、ありがとうございました!」
店員に見送られて、華奈と颯真はショップを出た。もう間もなく閉店らしく、ショッピングフロアには閉店時間を知らせるアナウンスが流れている。
二人はモールを出て、どちらからともなく手をつないだ。華奈がふと横を見ると、彼も同じように華奈を見ている。
「どうした?」
「なんでもないです」
そんなやりとりさえ、くすぐったくて、知らず知らず笑みが込み上げてくる。華奈が口元を緩めると、同じように颯真も微笑んだ。
(こんな感覚……初めてかも)
初めてできた彼氏だから、幻滅されないように、失敗しないようにしよう。
同じ部のエリート上司だから、嫌われないように気をつけよう。
健太と付き合っているときも、柊一郎と付き合っているときも、いつもどこかでそんな気持ちが働いていた。でも、今は違う。自分を丸ごと預けて安心できる。そんな感覚があった。
やがて見えてきた颯真のマンションに入り、もどかしい思いで最上階に向かった。彼が部屋のドアを開けて、一歩玄関に入ったとたんに抱きしめられる。
店員に見送られて、華奈と颯真はショップを出た。もう間もなく閉店らしく、ショッピングフロアには閉店時間を知らせるアナウンスが流れている。
二人はモールを出て、どちらからともなく手をつないだ。華奈がふと横を見ると、彼も同じように華奈を見ている。
「どうした?」
「なんでもないです」
そんなやりとりさえ、くすぐったくて、知らず知らず笑みが込み上げてくる。華奈が口元を緩めると、同じように颯真も微笑んだ。
(こんな感覚……初めてかも)
初めてできた彼氏だから、幻滅されないように、失敗しないようにしよう。
同じ部のエリート上司だから、嫌われないように気をつけよう。
健太と付き合っているときも、柊一郎と付き合っているときも、いつもどこかでそんな気持ちが働いていた。でも、今は違う。自分を丸ごと預けて安心できる。そんな感覚があった。
やがて見えてきた颯真のマンションに入り、もどかしい思いで最上階に向かった。彼が部屋のドアを開けて、一歩玄関に入ったとたんに抱きしめられる。