エリート上司の甘く危険な独占欲
その日は颯真が車で会社まで送ってくれたが、華奈は会社にほど近いコンビニの駐車場で降ろしてもらった。毛先につけるヘアワックスが欲しかったのだ。
「買っておいで。駐車場で待ってるから」
颯真はそう言ってくれたが、一緒に出社するのを誰かに見られるのは、気恥ずかしい。それに、柊一郎にどんな悪口を言われるかと思うと、複雑な気持ちにもなり、華奈は断わってしまった。
ヘアワックスのほかに、疲れたときに食べる一口チョコレートを買って、歩いて会社に向かった。エントランスに近づいたとき、後ろからパタパタと駆けてくる靴音がした。振り返ると、麻衣がいる。
「華奈さーん、おはようございます」
「おはよう」
華奈は足を止め、麻衣が追いついて華奈に並んだ。麻衣の表情が少し緊張していて、華奈は昨日のことを心配しているのだろうか、と思った。
「あまり眠れなかったの?」
「実は……」
麻衣はため息をついた。
「いろんな人に迷惑をかけたと思ったらやっぱり気になってしまって……颯真くんにも電話で励まされたんですけど」
麻衣の言葉に華奈は驚いた。
「颯真くん!?」
「買っておいで。駐車場で待ってるから」
颯真はそう言ってくれたが、一緒に出社するのを誰かに見られるのは、気恥ずかしい。それに、柊一郎にどんな悪口を言われるかと思うと、複雑な気持ちにもなり、華奈は断わってしまった。
ヘアワックスのほかに、疲れたときに食べる一口チョコレートを買って、歩いて会社に向かった。エントランスに近づいたとき、後ろからパタパタと駆けてくる靴音がした。振り返ると、麻衣がいる。
「華奈さーん、おはようございます」
「おはよう」
華奈は足を止め、麻衣が追いついて華奈に並んだ。麻衣の表情が少し緊張していて、華奈は昨日のことを心配しているのだろうか、と思った。
「あまり眠れなかったの?」
「実は……」
麻衣はため息をついた。
「いろんな人に迷惑をかけたと思ったらやっぱり気になってしまって……颯真くんにも電話で励まされたんですけど」
麻衣の言葉に華奈は驚いた。
「颯真くん!?」