口づけは秘蜜の味
3時間半…
書類は出来上がり合間に神上さんはミスをした分の再度の謝罪と私のデータの確認をして営業に送った

「申し訳ありませんでした」

「うん、まぁ大丈夫これくらいで済んだから…な…」

そんな風に言ってくれるけれど…このミスはきっと私の気の緩みのせいだ
それなりに仕事には自信も持ってきたのに…

(悔しくて泣きそうだ…)

「坂下、泣くより対策考えるんだ…次に繰り返すな、それでいい」

泣きそうな様子を見抜かれていて恥ずかしいが
言われていることは正論だ

「はい」

「あのなぁ舞花……このミスはお前のせいだけじゃないでだろ?チーム全体のミスでもある」

(言い訳はしない)

「いえ、私のミスです」

「そうか…じゃ反省するんだな!
では……荷物まとめて帰るぞ!」

「はい、有難う御座いました!」

仕事を終えて改めて神上さんを見て…
今更赤くなってしまった

よく見ればワイシャツにノーネクタイ、黒い細身のパンツ…ピタリと身体に添ったそれらはスタイルが良いからスマートだし

素敵だななんて見とれてしまった

しかも前髪もセットされてなくてサラサラで……

(素敵……)

「ほら、早く行くぞ?」



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