口づけは秘蜜の味
「あの…それで、これなんですか?」

二人でソファに並んで座っていたのだけれど

気になってメッセージを鞄から取り出した

「分からなかったかい……あれ?結構考えたんだけどなぁ…」

ブツブツ言いながら雅哉さんはコートを掛けてあった玄関先から持ってきた

「この間からオレが渡したもの、持ってる?」

「はい」

メモ書きにはアルファベット

『jxoov jb 』と『?』と、『シーザー』

(ん?ん?)

ふと、何となく思ったので聞いてみた

「これ……まさか何かの暗号………ですか?もしかして…」

そう言うと雅哉さんが唇を引き上げて、私の頭を撫でた

「正解……シーザー式暗号でね……3つ右にずらして読んでごらんこれを…」

アルファベットを指差すので
言われた通りに3つずらして読んでみる……

jはk→l→m  m
xはy→z→a  a
oはp→q→r  rが2つ
vはw→x→y  y

bはc→d→e  e

『marry me?』

(は?)

解読できた言葉は

『marry me?』

「さぁ、舞花……答えは?」

微笑みながら私を抱き寄せた雅哉さんが頬にキスを落とす
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