永遠の恋を君に
✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――
ふわふわとした不思議な感覚。前も後ろも真っ暗な世界。
「助けて…」
沙夜香が小さく呟く言葉も闇に吸い込まれていく。
とても怖くなって沙夜香は走り出した。けれども、この闇の終わりは見えてこない。
『あなたって面白くないのよ。』
『時枝の娘だからって調子乗ってるのよ。』
『いなくなっても誰も困らないでしょう?』
あらゆる方向から言葉が責めてくる。小さい頃に言われた事。聞きたくない事。
「やめて!もう嫌!」
耳をおさえてその場にしゃがみこむ。そして気づいた。
目の前の一輪の白い薔薇に。
沙夜香がそっと触れると、その闇は白い薔薇に吸い込まれていった。
『さやちゃん、1輪の白い薔薇の花には特別な意味があるんだ。』
同時に聞こえてきた優しい声。夢と同じ優しくて懐かしい声。
この声を、私は知ってる…
「なおきお兄ちゃん…」
自然とその名前が口から出た。ずっと忘れていた名前。
そして気づいた。
「もしかして、直樹さん…?」
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ふわふわとした不思議な感覚。前も後ろも真っ暗な世界。
「助けて…」
沙夜香が小さく呟く言葉も闇に吸い込まれていく。
とても怖くなって沙夜香は走り出した。けれども、この闇の終わりは見えてこない。
『あなたって面白くないのよ。』
『時枝の娘だからって調子乗ってるのよ。』
『いなくなっても誰も困らないでしょう?』
あらゆる方向から言葉が責めてくる。小さい頃に言われた事。聞きたくない事。
「やめて!もう嫌!」
耳をおさえてその場にしゃがみこむ。そして気づいた。
目の前の一輪の白い薔薇に。
沙夜香がそっと触れると、その闇は白い薔薇に吸い込まれていった。
『さやちゃん、1輪の白い薔薇の花には特別な意味があるんだ。』
同時に聞こえてきた優しい声。夢と同じ優しくて懐かしい声。
この声を、私は知ってる…
「なおきお兄ちゃん…」
自然とその名前が口から出た。ずっと忘れていた名前。
そして気づいた。
「もしかして、直樹さん…?」
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