私も彼に愛されたい!


放課後、私は日直だったため職員室に向かっていた。


その途中。
前方から見覚えのある姿が歩いてくる。

分からないわけない。
大好きな人だもん。


峻くん…


「…ひかる…」

久しぶりに近くで見る峻くん。
峻くん痩せた…?

「元気だったか?」

「あ…うん…」

峻くんも知ってるんだよね。
九条くんと付き合ってること。


「あのさ、俺…」

峻くんが何かを言おうとした時。

「何してんだよひかる」

後ろからそう聞こえて振り返ると、

「九条…くん…」

そこには九条くんがいた。

「教室行っていねぇと思ったら、元カレと喋ってんのかよ。こっち来い!!!」


思いっきり引っ張られる。

「いたっ…」

峻くんが何かを言っていたけど、九条くんがそのまま歩き出し私は引っ張られたまま校舎を出た。



もう帰れない。
峻くんの隣には私はもう帰れない。




< 105 / 143 >

この作品をシェア

pagetop