私も彼に愛されたい!


「う〜、全然止まんない。」

鼻血止まらないし、先生帰ってこないし…


こんなことなら調べておくんだった。
携帯教室だし…


どうしようと悩んでいるとき、丁度保健室のドアが開いた。

先生かな???


「失礼します」

そう言って入ってきたのは…


「…っ。峻くん…」
「ひかる?」

どうして?
どうしていつも、誰もいないときに会っちゃうの…?



…恥ずかしい。
鼻血出してるところなんて。

そう思って私は峻くんに背を向けた。

「怪我したのか!?」

「え?」

峻くんが慌てて私の側へよる。

目の前に峻くんの顔があって。

「は、鼻血出しちゃっただけだから!!」

九条くんに見つかったら何されるかわからないから峻くんと距離を取る。


「貸して。」

「え?」

「ティッシュ貸して。」

峻くんはそう言って私の手からティッシュを優しくとる。
そしてそのまま私の顎を掴んで上を向かせた。

「鼻血出た時は上向かないと止まらないよ」

峻くんの話が入ってこないのは、
触れられてるところが熱いから。

久々の峻くんの手。


ダメ。
ダメだよ、揺らいじゃダメ…


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