私も彼に愛されたい!
「ひかる…」
峻くんが優しく私を呼ぶ。
優しくしないで。
その優しさに甘えてしまう。
「…ひかるは九条が好きなのか…?」
その言葉にドキッとする私。
どうしてそんなこと聞くの…?
「う、うん。」
「俺の目見て答えて」
そう言われて峻くんの目を見る。
ダメ。
そんな優しい眼差しで見ないで。
泣きそうになるから。
耐えられなくなって私は峻くんから目をそらす。
「…見ててリレー。」
「え?」
「リレー、俺のことだけ見てて。
九条なんて見なくていいから。俺を応援して。」
そう言って峻くんは私から離れて保健室を出て行ってしまった。
気づけば鼻血も止まっていた。
きっと。
ううん。絶対。
私は峻くんがいないとダメなんだ。
側にいるだけで心が揺れる。
あんなに止まらなかった血も一瞬で治る。
峻くんに触れられるだけで熱くなる。
「…峻…くんっ…」
大好き大好き。
でももう…あの頃には戻れない。
『峻くん大好き!』
『俺もお前が好きだよ』