私も彼に愛されたい!


「そういえば、九条くんが明星大学に進学するのやめたって聞いた?」

「知ってる。俺としては一安心だけど。」

あれ以来、九条くんが私に近づくことはなかった。

本当色々あったなぁ…

「峻くん最初は私のことすっごい嫌ってたよね。」

「え!だからあれは嫌いだったんじゃなくて…!」

「ふふっ。分かってるよ」


話しかけても答えてくれなくて、
終いには、触るなって言われたり、

あの頃の私、メンタル強かったなぁ。

「でも、遊園地で私達、ちゃんと付き合えたんだよね。」

「…そうだな。」

「だけど、幸せは長く続かなくて。
九条くんに悩まされたよね」

「その前の学祭の件も焦ったけどな?」

あ。幼なじみの…。

「確かに!私本当、辛かったんだからね!」

「俺だって!」

2人して必死な顔してて。笑い合う。


「峻くん、私今すっごく幸せだよ。
ありがとう。」

「なんだよ、別れみたいな。」


< 141 / 143 >

この作品をシェア

pagetop