私も彼に愛されたい!
「そういえば、九条くんが明星大学に進学するのやめたって聞いた?」
「知ってる。俺としては一安心だけど。」
あれ以来、九条くんが私に近づくことはなかった。
本当色々あったなぁ…
「峻くん最初は私のことすっごい嫌ってたよね。」
「え!だからあれは嫌いだったんじゃなくて…!」
「ふふっ。分かってるよ」
話しかけても答えてくれなくて、
終いには、触るなって言われたり、
あの頃の私、メンタル強かったなぁ。
「でも、遊園地で私達、ちゃんと付き合えたんだよね。」
「…そうだな。」
「だけど、幸せは長く続かなくて。
九条くんに悩まされたよね」
「その前の学祭の件も焦ったけどな?」
あ。幼なじみの…。
「確かに!私本当、辛かったんだからね!」
「俺だって!」
2人して必死な顔してて。笑い合う。
「峻くん、私今すっごく幸せだよ。
ありがとう。」
「なんだよ、別れみたいな。」