私も彼に愛されたい!


「まぁいいけど」

そう言って歩き始めた峻くん。

いつもだったら、
「峻くん!待って!」って追いかけるけど…

我慢。
もう付きまとうのやめるって決めたから。


追いかけないぞ〜〜。


「はぁ…」

好きだなぁ。
後ろ姿もカッコいいって反則だよね。

あの声で、ひかるって呼ばれたらどんな感じなんだろう…。

って、呼ばれることは絶対ないんだけどさ?

「峻くん…好き…です。」

聞こえないように小さく呟く。

峻くんも同じ気持ちだったらいいのに。
なんて、そんなこと有り得ないけど。


私の声が聞こえたみたいに、
タイミングよく峻くんが止まる。

「えっ。」

それに合わせて私も止まる。
私が止まる必要は全然ないけど…


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