私も彼に愛されたい!


「はぁー、そろそろ帰るか〜」

春くんがふとそう言った。

「そうだね、もう夕方だしね!」

みんなが帰る支度をし始める。

「あ、私ちょっとトイレ行ってくる!」

「まってるね!」

私はやや小走りでトイレへ向かう。

「えっと、こっちか」

危ない危ない。
男子トイレ入るところだった。




「ふーっ、すっきり〜」

手洗って、急いで戻ろっと。


トイレを出ると、
男の人の軍団が近くにいた。

なんか怖いな…
無視無視。


「おっ、可愛い子はっけーん!」

「うわ、マジじゃん」

「ちょー可愛くね?」

違う違う。
私のことは指してない。
私の後ろの人だきっと。

…誰もいないけど。

知らんぷりしなきゃ。
止まったら終わり。



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