私も彼に愛されたい!
「…で?なんで流川に借りないで近くの奴に借りたのよ」
授業中、自由席なため私の隣には朱莉。
只今、事情聴取中。
「いやぁ…呼んでも来てくれなくて…
焦ってたので近くの人に強引に…」
「それ、流川見てたの?」
「どうだろう。見てないと思うよ。
私のことなんて興味ないと思うし…」
さっきの態度を思い出し、
だんだん悲しくなってくる。
「いや、チャンスかも?」
「え?」
チャンスとは?
「誰に借りたの?」
「えっとねー。九条 梓(くじょう あずさ)くん?」
………
「「誰?」」
朱莉と声がハモり笑い出す。
「おら、そこ!うるせぇ!!!!」
先生に怒られても笑いが止まらなかったのだった。