桜散る頃君に会いに行く
Side 桜
「私、桜散る頃に死ぬんだ。」


冬雪は言葉を失って、呆然としていた。



そりゃそうだよね。



目の前にいる人が死ぬなんて想像できないよね。




そして、私はもし冬雪に会えたら「好き」と伝えようと決めていた。




「ふゆっ……っっ」




伝えようとした時、突然苦しくなって私はその場に倒れ込んだ。




「おいっ桜…?桜…!!」



冬雪の声が聞こえる…でも私は答える気力すらなくて、意識を手放した──



私、このまま死んじゃうのかな───
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