十人十色恋模様
「何聞いてるんだよ!?」


「いいから!いるの?」


本人を目の前にして、双葉のことが好きなんだと言えるわけもなく。


「い、いないよ」


そう答えるしかなかった。


そういえば、双葉がこうやって聞いてくるのは初めてかもしれない。


俺に好きな人を聞いてくるってことは、もしかして俺のこと好きとか?


「そうなんだ!」


俺が答えると双葉は明るい表情を見せた。


何も疑ってない眩しく、素敵な笑顔。


俺のこと好きなわけないか……。
< 103 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop