十人十色恋模様
「あ、それでね……」


ガラッとドアの音がする。


双葉が話を続けようとしているところに、宇月が音を立てて入ってきた。


「や、やや約束を取り付けました!」


「……あっ。そうなんだ!やったね、宇月くん」


そこで話は一度打ち切られた。


宇月が約束を取り付けて喜んでいるのに、俺の頭の中は双葉の想い人が誰なのか、それだけでいっぱいだった。
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