十人十色恋模様
「……っ」


なんといえばいいのか分からなかった。


私に向かって言ったんだよね?


「……嘘、じゃ……な」


「嘘じゃない!!」


ビクッと体が反応した。


「嘘じゃないよ。ちゃんと恋愛対象として好き……なんだ」


顔を真っ赤にさせて、力強くそういった彼を見る。


あぁ。泣きそう。


そう思った瞬間、私の頬に生暖かい物が伝った。
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