十人十色恋模様
「里緒。海斗くん絡みでなにかあったんでしょ?1人で溜め込むのは良くないわ。私たちに話して?」


興奮気味の瑛里を抑えながら明里が優しくそう言ってくれる。


「本当に何でもないって。2人とも気にしすぎだよ」


これは私自身の問題。


2人に迷惑はかけられない。


それに、私の気持ちが落ち着いていない状態では、2人を傷つける言葉を言いかねない。


「ほら。帰ろう?」


出来るだけ笑顔を向けてそう言った。


そうしないと、歪んだ顔になりそうだったから。
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