十人十色恋模様
「……ふら、れたの?」


「うん。ずっと好きな人がいるんだって」


冷や汗が背中を伝う。


ずっとって……ずっとって、私じゃないよね?


「誰か聞いたんだけど教えてくれなかったの」


彼女の顔が見れない。


怖くて見れない。


「ねえ四季ちゃん。知ってる?」


「し、知らないよ」


私は咄嗟にそう答えていた。


「そう……」


しょんぼりとした顔をする彼女を見ていられなくて、私は何かしらの言い訳をつけ、その場からいなくなった。


それが、彼女と交わした最後の会話だったのに。
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